不動産評価によって十分な金額を取得した事案~遺産分割事案~

 本件は、姉弟間における相続であり、自己主張の強い弟と優しいお姉さんといった構図でした。自己主張の強いお姉さんがこのままでは弟のいうがままになりかねなくなり、ご依頼頂きました。特に本件は不動産評価が重要であることを実感した事案です。

 なお、本事案に限らず私が紹介している解決事案は実際の内容から一部変更した上でご紹介させて頂いております。

1 ご相談時(無料相談)の状況

 ご相談にいらっしゃった際は、口の達者な弟がご両親の不動産全体を取得したいと言ってくるが納得できない、どうすべきかといった状況でご相談に来て頂きました。

 その際にも、相応にもらえる部分を取得できれば(権利の範囲で良いとの話でした)と言っておられたのを明確に覚えております。その中でも弟の思うがままにされたくないと言っておられたのが印象に残っております。

2 ご依頼直後の状況

 ご依頼頂いて早速着手しまして、ご依頼者様とも相談し、本件については、早々に遺産分割調停を申し立てることになりました。

 ご依頼者様にお伝えし、主張できることは言って頂いて、せっかくご依頼頂いたので、悔いのないよう進めましょうとお伝えしたところ、あまり長引かないのであればそれでお願いします。といったもので当初は消極的なものでした。

3 解決に向けて

 ご依頼者様から聞き取りを行って、遺産分割内容を優位に進められるいわゆるこちらの寄与といった部分や相手方の特別受益は存在せず、どう有利にすすめるべきかといった状況でした。

 その中で次に考えたのが、評価の面でした。今回の不動産については、少し郊外の不動産であったこともあり、相応の価値があるか何とも言えないのではと聞いておりました(この点あまりに郊外であると、固定資産税評価額の方が実勢価格より高いことも少なくありません)。もっとも、依頼者様と協力して、一通り実勢価格を調査しました。

 その結果、ご本人が取得希望でなかった不動産の評価が相応にあったので、そこを整理の上、主張し、私の方で調停案を整理し、合意に至りました。結果として、ご本人が想定していたよりの金員の給付を受けることになり、ご本人が驚いていたことを今でも覚えております。

4 弁護士中村より本件を振り返って

 遺産分割において、結果に大きな影響を与えるものの一つに不動産評価があります。その評価についても、実勢価格であったり、固定資産評価であったり、路線価であったりと様々な調整方法があります。事案に則した評価を用いて進めることが重要ですのでご相談頂いたタイミングでそれについてもお話させて頂きます。

 みなさまが目指す解決に向けて、何をどうするかといった点をみなさまと協議してやれることやれないことを整理して参ります。私なりの見通しをお伝えしてご納得頂いてから進めて参りますので疑問点についてはお話頂ければと考えております。

 中村法律事務所では、相続、遺産分割事案について無料での相談対応を行っておりますのでお気軽にお問合せ頂けますと幸いです。

keyboard_arrow_up

05058052936 問い合わせバナー 法律相談について