本件は、何も不要であるから早々と離婚したいと言われており、むしろそれだけを求めておられた事案でした。
結論としては、早期解決に加えて、一定額の解決金の給付を受けての離婚という形になりました。
なお、本事案に限らず私が紹介している解決事案は実際の内容から一部変更した上でご紹介させて頂いております。
このページの目次
1 ご相談時(無料相談)の状況
ご相談頂いた際には、一度相手方より暴力を振るわれており、それがトラウマになってしまっているようで何も要らないからすぐ離婚したいとの方でした。
私の価値観として、ご自身でやれる可能性があるのであればやって頂いても良いと考えており、何も要らないのであれば、ご自身で離婚調停の申立てを行い、お気持ちをお伝えするのはいかがですか、とお話したのを今でも鮮明に覚えています。そうしたところ、依頼しなくても大丈夫ですかと言われたのでご自身でも十分やれると思いますよとはお伝えしました。この方もいくつかの事務所の面談を受けられていたようで他の事務所では依頼前に具体的な方策を聞くことはなかったから驚いていると言って頂いたのを今でも覚えております。
その日は検討しますと帰られた後に、翌日にお電話があり、お金はかかってもいいから不安なので一緒に対応して欲しいとご連絡頂きました。再度面談し、協議書面を期間を区切って返答なければ調停をしましょうということをお伝えし進めることになりました。
2 ご依頼直後の状況
実際、ご依頼頂いた直後に相手方に書面を送付しましたが、「離婚しない」との回答でした。そのような状況でしたので、これ以上話す余地はないと考え、離婚調停及び婚姻費用分担調停を早急に申立を行いました。
この件の特徴としては婚姻期間が相当短く、既に別居期間と同程度経過しており、仮に訴訟を行っても、相応の期間で離婚を認める判決が出るのではといった状況でした。そのような状況でしたので、早期の訴訟提起も見据えて、早々に調停を申立てました。
3 解決に向けて
当初の調停で、相手方は離婚しないと述べており、そうなると早期の訴訟提起を考えざるを得ませんでした。ただ、いずれにせよ婚姻費用の協議もあったので、もう1期日だけ様子を見ましょうとのことで少し時間を置くことにしました。この際に調停委員を介して、裁判でもそう遠くない時期に離婚が認められる可能性もあるので一度弁護士のところで話を聞いてみて下さいと伝えました。
そうしたところ、約1か月半後の次回期日の段階で相手方も代理人を就けておりました。相手方弁護士より、代理人就任の連絡があったので相手方の意向を確認しました。
その中で話があったのは、現状は離婚について考えているとのことでした。この話があったので婚姻費用を含めて、今回で調整すべきと考えてそこも含めての解決を図ったところ、それについても理解を示してくれて協議に乗ってくれました。事前の協議で大枠まで詰めて、依頼者さんともその点も含めて共有し、事前に考えておいてくださいねとお話しておりました。
結果、2回目の調停期日でそれこそ詰めていた枠内での合意が成立し、解決金金額も相応にもらうことが出来、その段階で解決することが出来ました。
4 弁護士中村より本件を振り返って
この件で結果に一番寄与したのは、正直代理人が就いてくれたところで、私のコントロールの及ばないところでした。ただ、代理人が就いた後の動きで早期の解決を図ることが出来た上、十分に進行を予見できたので、それに基づいて進めることが出来ました。
また、依頼者様からご要望として頂いてた早期解決を無事達成できたことが何よりでしたし、依頼者様からこんなに早く解決できるとは思ってませんでした、びっくりしてますと言われたのは印象に残ってます。
解決後ご連絡頂いて印象に残っているのは、弁護士費用は今回の勉強代と考えていたのに相手方から金銭面の給付を受けることになるとは全く思ってなかったですし、弁護士費用を除外しても相当プラスになっているのでこれも驚いていますとのことでした。その上で依頼して良かったですと言って頂けたことも印象に残っております。
私としては、最初に見通しをお伝えし、多くの場合その前提に沿った進行になることが多いのですが、やれることをやらせて頂いてより優位な解決に挑戦させて頂きます。離婚をはじめとした分野で悩まれたら、一度お気軽にお問い合わせください。