不貞慰謝料請求に必要な証拠について、まず必要な場合を述べて、それに該当した際にどのような証拠が必要かを確認して頂きたいと思います
ご相談に来られるお客様の多くが不倫をする相手方が許せないといったことを力説され、こんなやり取りがあったと言われますが、それが訴訟になった時に有用な証拠になるか否かには、十分な注意が必要です。
このページの目次
不倫の証拠が必要な場合
まず、ご注意頂きたい事項として、メディア報道などから勘違いされている方も多いかもしれませんが、証拠が必要になるのは相手方が事実関係に争ってきた場合のみということです。
裁判上のルールを踏まえると(多くの弁護士は訴外の交渉でも裁判上のルールを前提に行います)、当事者間で争いのない事実は、当然の前提になります。
この事実は、各事象といった意味でとらえて頂ければと思います。例えば、●年●月●日に～というラブホテルに行ったもしくは性交渉を行ったという内容です。
ここまで、認めてくれるとその限りの事実関係については争いがなくなりますので、証拠は不要というのが私の考えです。
もっとも、よく言われるように人はうそをつきますし、話が変わることも少なくありません。可能であれば、後述する証拠を取得するもしくは認めた内容を証拠化しておくべきというのが私の考えです。
不貞行為に必要な証拠
請求する上で必要な証拠としては、端的に言ってしまうと相手方が他の異性と性交渉を行ったという事実について合理的に推認できるということが必要です。
先ほどの例を挙げると、いわゆるラブホテルの出入りであれば、そこから認定できるものはラブホテルに出入りし、一定時間ラブホテルに滞在したということになろかと存じます。
ここから直ちに性交渉といった認定はできませんが、男女がラブホテルに一定時間滞在すると性交渉を行うという経験則を用いてラブホテル滞在の事実から性交渉まで推認することになります。
このように、経験則から性交渉を推認できるか否かが重要になってきます。
具体例を挙げると、
・ラブホテルの出入り(ラブホテルでなくとも個室空間で足りることが多いです)
・性交渉を表すメッセージのやり取り
・相手方が性交渉を認める書面、やり取り(実際に動かない証拠と言われる書面などがあれば、それも十分な証拠になります)
これらがあれば、仮に相手方が否認したとしても十分請求できることになるので、請求に必要な証拠になります。もちろん、重要なのは性交渉があったと考えられるか否かということになってきます。
不倫の証拠の注意点
注意点と言っても証拠内容における注意点及び費用が掛かる証拠に対しての注意点と２分することが出来ます。それぞれご確認下さい。
証拠内容における注意点
前述のように争いがなければ、証拠が不要というのはその通りではありますが、これもよく言われるのですが、人の供述は変遷するものですので、その時に備えて仮に否認に転じた場合の対策として、不貞行為の事実を認定してもらうために証拠が必要というのが正確なお伝えです。
また、相手方が認めることで認定される事実も各事実毎になされるものであるとの点を意識して頂けますと幸いです。例えば、先ほどの例で言うと認めた１日においてラブホテルに行った、性交渉を行った限りになります。
不倫、不貞行為の認定の限りでは、これでも足りるのですが、増額事由(日常的に不貞行為、不倫を行っていた)との認定を受けることを念頭に置くのであれば、その部分まで認めさせることが必要な点に注意が必要です。
費用面からの注意点(探偵利用)
証拠収集する際に、過分な費用が生じるといったご相談をお受けすることもあります。
特に、皆様が気になされる探偵の利用についてはその費用の点から十分に検討されるべきあると考えております。私が利用したわけではありませんが、様々なお客様からお伺いする限りでは相応の費用が生じております。個人的は、他の方法もあったのではと思うところが少なくありません。
探偵費用についても必要やむを得ないのであればともかく、その費用について必要か否かはご相談頂くことで十分なお話ができようかと思います。
探偵の利用について、本当に必要かどうか十分に検討することが必要ですのでお気軽にお問い合わせください。
その他の注意点
メディア報道などでの証拠の必要性の言及から証拠収集に際し、相手方に強引な手法をとるなどしてしまうとそれ自体も減額事由となりかねない点もございますし、実際に取られてしまう方もいらっしゃいます。個人的にはそれで減額に繋がってしまいかねませんし、早期解決を阻害することは間違いありませんのでお勧めしません。
何をして良いか気になられる方は弊所の無料相談をご利用ください。
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特に今持っている証拠で大丈夫なのか、追加で証拠を取得した方が良いのかといった点についてお悩みになられることは少なくないと思います。
今持っている証拠で慰謝料請求するにあたって問題ないかといった確認も歓迎しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
