不貞慰謝料における賠償金額について~芸能人の数千万といった金額は妥当なのか~
慰謝料実際に不貞してしまった、不貞されたという場合に妥当な慰謝料金額はどの程度かというのはみなさま気になされることかと思います。その中で、ニュース報道等でかなり高額の金額を芸能人が払った等の報道も少なくありません。
他方で、多くの法律事務所の説明サイトで50~300の幅のあるものといった説明がされておりますが、そこについて今回のコラムでは深堀していきたいと考えております。
1 不貞慰謝料金額の考え方
実際に不貞慰謝料の金額は、その行為態様や行為の結果どうなったかを基に算定されることがほとんどです。上記2つの項目を以下でみていきます。
(1) 行為態様
端的にお伝えすると、どのように不貞をしたのかという点です。具体的に言うと、その期間、頻度、回数、どのような状況(関係性)で行ったかという点になります。ここは容易に想像がつくかと思いますが、期間が長く、頻度が高く、回数が多い場合金額が高くなる傾向にあります。また、関係性についてですが、例えば、元の夫婦が妊娠しているといった状況などでありそれを知りつつ交際したといった場合などは一般に金額が高くなる事由と言われております。
(2) 行為の結果
こちらは、不貞行為の結果どうなったかというものです。よく考慮要素とされているものとして、どのような婚姻関係を破綻させるに至ったか(言い換えると円満であったのか、そうでもなかったか、破綻していたかです)、不貞行為によって破綻に至ったかという点になります(別居したか、離婚したかです)。
2 具体的な不貞慰謝料金額
多くの法律事務所などが情報として、挙げている50万円~300万円というのはこの種の事案での大きな相場として私の感覚も同じです。
ただ、この相場感、妥当な金額とういのは難しいのものであくまで裁判所が介入した際の金額という前提を踏まえて頂く必要があります。言い換えると裁判例の相場がそのような金額ということになります。
3 芸能人の不貞行為・浮気のニュース報道から
上記と関連しますが、この辺りの金額で相当高額となるのは、裁判にならないことに起因します。言い換えると裁判をすると時間もお金も労力もかかるのでその点から、そこにかかる時間を考慮して金額の調整を行い、いわゆる相場より相当高額な金額になります。
4 まとめ
相場を外れた金額での合意が妥当か否かはかなり難しい問題ですが、上記で述べたとおり、様々な原因によるものです。
みなさまが直面した慰謝料の問題も考慮要素次第では金額が変わることも十分あり得ます。本件の場合どうなるのかといったお問合せ程度でも構いません。慰謝料の問題に直面された場合は、お気軽に中村法律事務所までお問合せ下さい。

![お電話:050-5805-2936[電話受付時間] 平日 9:30〜18:30](https://kobe-nakamuralaw.com/rikon/wp-content/themes/nakamura-rikon/img/common/tel.png)

弁護士登録後、全国に支店のある事務所で4年程度勤務弁護士として執務しておりました。その際には、相続、慰謝料請求、離婚、監護権争い、労働審判、建築訴訟、不動産売買、消費貸借、契約に基づく代金支払い請求、交通事故、顧問先様の契約書チェックや日頃のご相談といった具合にそれこそ多種多様な事件に対応してきました。このような多種多様な事件の中で私が一貫して考えていたのは、対応方針、案件を進める方針に納得して依頼して頂くことでした。私自身、方針を明確に示さないこと、それに対して十分なご説明をせずご依頼頂くことはお客様にとって不誠実であると考えておりますので、その点に焦点を充てさせていただきます。また、方針の決定に際しては、お客様のご意向(金銭的補償に重点を置きたいのか、早期解決に重点を置きたいのか、違う部分に重点があるのか)が特に重要と考えておりますので、それについてご意向を反映させた方針を共有させて頂きたいと考えております。